お店やオフィスのネット回線、どれを選べばいいの?
新しくカフェや美容室、オフィスを開くとき、なくてはならないのが「インターネット回線」です。
お店のレジ(キャッシュレス決済)を使ったり、お客さん用にWi-Fiを用意したり、仕事のパソコンを繋いだりと、ネットはとても大切です。
しかし、いざ準備しようとすると、
「光回線?ホームルーター?何が違うの?」
「大家さんから『工事しちゃダメ』って言われたんだけど…」
「ネット代って経費にできるの?」
など、たくさんの疑問やトラブルが出てきます。
そこで今回は、お店のネット回線を選ぶときに知っておきたい基本と、よくあるトラブルの解決策を、わかりやすく解説します!
1. 「光回線」と「置くだけWi-Fi(ホームルーター)」の違い
ネット回線には、大きく分けて「光回線」と「置くだけWi-Fi(ホームルーター)」の2つがあります。
それぞれの特徴を、身近なもので例えてみましょう。
① 光回線:安定度バツグンの「水道管」
光回線は、電柱からお店の中に直接「光ファイバー」というネットの専用ケーブルを引き込む方法です。
これは、「水道の蛇口から直接水を出す」ようなものです。
- メリット:
- とにかくスピードが速く、通信が途切れません。
- お店のレジ、パソコン、お客さん用のWi-Fiを同時にたくさん繋いでも、びくともしません。
- デメリット:
- 壁に穴を開けたりする「工事」が必要です。
- 申し込んでから実際に使えるようになるまで、1ヶ月〜2ヶ月ほど待つことがあります。
② 置くだけWi-Fi(ホームルーター):手軽な「ペットボトルの水」
ホームルーターは、スマホと同じように「空気中を飛んでいる電波」をキャッチしてネットに繋ぐ機械です。コンセントに挿すだけで使えます。
これは、水道工事をせずに「お店にペットボトルの水を置いて使う」ようなものです。
- メリット:
- 工事が一切いりません。
- 機械が届いたら、コンセントに挿すだけですぐに使えます。
- デメリット:
- 空気中の電波を使うため、雨の日や、夕方・夜などみんながネットを使う時間帯は、少し遅くなることがあります。
- たくさんの機械(レジ、パソコン、スマホなど)を同時に繋ぐと、パンクして動きが遅くなることがあります。
2. 「工事ができない!」「オープンに間に合わない!」ときの対処法
ネット回線を準備するときに、一番多いのがスケジュールと建物のトラブルです。
トラブルA:「大家さんから工事の許可が出ない」
古いビルやテナントの場合、「建物の壁に傷をつけてほしくない」「もう古い配線がいっぱいだから」といった理由で、大家さんや管理会社から光回線の工事を断られてしまうことがあります。
- 解決策:
工事がどうしてもできない場合は、「置くだけWi-Fi(ホームルーター)」を使いましょう。
これなら建物に傷をつけないため、大家さんの許可もいらないことがほとんどです。
トラブルB:「開店まであと2週間なのに、工事は1ヶ月後と言われた」
光回線の工事は、引っ越しシーズンなど時期によっては1ヶ月以上待たされるのが普通です。
「オープン日にネットがない!」と焦る経営者の方はとても多いです。
- 解決策:
光回線が繋がるまでの「つなぎ」として、持ち運びができる「ポケットWi-Fi」や「ホームルーター」を一時的にレンタルするのがおすすめです。
回線会社によっては、光回線が開通するまでポケットWi-Fiを無料で貸してくれるサービスもあります。
3. 置くだけWi-Fiで「お店のレジ」を動かしても大丈夫?
最近は、iPadなどを使った「POSレジ(ポスレジ)」や、クレジットカード・バーコードを読み取る「決済端末」を使うお店がほとんどです。
これらはすべてネットに繋がっています。
「工事が嫌だからホームルーターにしたいけど、レジが途中で止まったりしない?」と心配になりますよね。
- 結論
基本的には使えますが、少し工夫が必要です。
ホームルーターでもレジの会計は問題なく行えます。
しかし、以下のようなことが起きると、決済のときに「通信エラー」になってしまうことがあります。
- お店が満席になり、多くのお客さんが同時にスマホで動画を見たりしたとき
- 雨や近くの電波の状況が悪くなったとき
【おすすめの対策】
レジや決済端末をホームルーターに繋ぐときは、なるべく「レジ専用ネット」として使い、お客さんにはそのWi-Fiを貸さないようにしましょう。
繋ぐ機械を少なくすることで、レジが止まるトラブルを防ぐことができます。
4. 自宅兼オフィスの場合、ネット代は「経費」にできる?
個人事業主の方で、「自宅を仕事場(オフィス)にしている」というケースも多いと思います。
この場合、毎月のネット料金は経費にできるのでしょうか?
① 個人名義の契約でも経費にできる!
ネットの契約が「個人の名前」のままであっても、仕事で使っているなら経費にできます。
ただし、ネット料金の全額を経費にすることはできません。プライベートでも使っているからです。
そこで、仕事で使った分だけを計算して経費にする「家事按分(かじあんぶん)」というルールを使います。
- 分け方の例
- 時間で分ける: 「1日24時間のうち、仕事でパソコンを使うのは8時間だから、料金の3分の1(約33%)を経費にする」
- 使う日数で分ける: 「1週間のうち、仕事で使うのは月〜金の5日間だから、料金の7分の5(約70%)を経費にする」
このように、「なぜこの金額を経費にしたのか」を税務署の人に説明できるように、ルールを決めて計算しましょう。
② 「法人契約」に変えたほうがいいの?
もし会社(法人)にしている場合は、ネットの契約も「法人名義」にするのが基本です。
法人契約にすると、次のようなメリットがあります。
- 経理がラクになる: 会社の口座から直接引き落とされるため、プライベートのカードと混ざらず、家事按分の面倒な計算もいりません。
- サポートが強い: 万が一ネットが繋がらなくなったとき、法人専用の窓口が24時間体制で対応してくれるプランなどがあります。
ただし、法人契約は「登記簿謄本(とうきぼとうほん)」などの書類提出が必要で、手続きに少し時間がかかることがあります。
まとめ:お店の状況に合わせて選ぼう
お店やオフィスのネット回線は、次のような基準で選ぶのがおすすめです。
- 光回線がおすすめな人
- レジを絶対に止めたい、通信の安定度を最優先したい
- お客さん用のフリーWi-Fiもたくさん提供したい
- 回線工事をしても問題ない建物である
- 置くだけWi-Fi(ホームルーター)がおすすめな人
- 大家さんから工事の許可が出なかった
- とにかくすぐにネットを使いたい(工事を待てない)
- レジとパソコン数台だけで、あまりたくさんの機器を同時に繋がない
自分のお店のオープン日や、ビルのルール, 繋ぐ予定の機械の数を考えて、最適なネット環境を整えましょう!

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